ギャンブル依存症(病的賭博・ギャンブル障害)2 西山クリニック
ギャンブル業界の売り上げは、パチンコ・スロットで23兆円、中央競馬会3兆円、地方競馬会3000億円、競艇9000億円、競輪7000億円、オートレース700億円、宝くじ1兆円、スポーツ振興くじ500億円といわれていて、ちょっとした大企業以上の売り上げである。一方、ギャンブル依存症に対する対策費は、たった1億円で、これでは、500万人以上いるギャンブル依存症に満足な対応ができるはずはないであろう。
これに、カジノ被害者が加わるとどうなるのでしょうか。マスコミは、現在のギャンブルの問題について積極的に取り上げようとしていません。カジノについても十分には取り上げていません。ギャンブル業界からの広告収入の問題があると、現役の記者が述べていたことを聞いたことあります。マスコミの存在意義が問われているのではないかと思えて仕方ありません。
韓国では、17ケ所でカジノが解禁となっていて、自国民が利用できるカジノは1ヶ所だそうです。その1ヶ所のカジノの売り上げが、あとの16ヶ所の売り上げ総額より多いそうです。可決されたカジノ法では、自国民の入場を規制して外国観光客を対象にということであるが、結局自国民をあてにするようになるのではないでしょうか。
また、テレビ などでのマカオや韓国のカジノ周辺の雰囲気が殺伐となっているのを見ていますと、周辺の子どもたちに与える影響も見過ごすことが出来ないと思えるのです。ギャンブルを止めることが出来ないのは、意志の問題、意志が弱いからだという人がいます。ギャンブル依存症者は意志が弱いのでしょうか?あれだけギャンブルで損をし、あれだけ周囲からギャンブルに反対され、あれだけギャンブルをやめるように言われても、ギャンブルをし続けるかれらの意志は、ギャンブルにかける意志は想像以上に強いのではないのでしょうか?
そのような意味では意志の方向性の問題と言えるでしょう。自らの立場を悪くする方向性に行動(病的習慣)を駆り立てる意志の方向性の問題と言えるでしょう。風邪をひくと咳がで、熱がでます。咳味、発熱という症状は意志では止められません。症状を止めるには治療が必要なのです。パチンコを始めてやって、パチンコが性に合って好きになり、時々パチンコをするようになり、頻繁に行くようになり、パチンコをすることが習慣となった時、パチンコをすることが症状(病的習慣)となったのです。踏みとどまれるか否かが問題です。
踏みとどまれず、病的習慣が成立すると、パチンコ依存症 (病的賭博)にかかったのです。その時のパチンコは、当初の性に合ったパチンコではなく、病的習慣のパチンコをするという症状です。同じパチンコでも、意味していることは、違ってしまっているのです。その時、今回は触れませんが、脳内でいろいろな変化が 生じているのだと言われています。パチンコ依存症になってしまって、パチンコが止めら れないのは、意志の問題ではなく、病気だからなのです。パチンコをする人は誰でもかかる可能性があるのです。
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